中村隆一さんお話会

 bookmarkにて、ウィンドファームの中村隆市さんのお話し会に参加してきました。

主催のSANE

sanejapon.blogspot.com

では、エクアドルで森林農法のコーヒー豆を取り扱っていて、そのコーヒー豆を中村さんが現地の方から公正な価格で取引しています。

中村さんは二十歳と若いころから、様々な実践されてきた方で、自然豊かな土地で米や野菜を有機栽培し、街での農作物の販売をするも思いの外、売れなかったそうです。農薬や化学肥料を与えない野菜は大きさもまちまちで、葉や実が虫に食べられたりすることも多々あるけど、そこは安心安全な印なのに・・・。

 そこで中村さんは、“消費者の意識を変えよう”との思いで、生協に入社します。

 その頃に起きたチェルノブイリ原発事故により、食品の放射能汚染がヨーロッパにも広がり、国は370ベクレル以上の食品の輸入をストップした。ここで中村さんが気になったのは、“果たして370ベクレル以上の輸入対象外の食品はどこに行くのか?”辿っていくと、援助物資として発展途上国の国々、例えばアフリカなどに送られていた。

 地産地消だけでは、この循環を断ち切れないということで、途上国で有機農法のコーヒー豆を生産し、自然に負荷のかからない取り組みを広めていこうということに。

 

南米・ブラジル渡り、コーヒー豆の有機栽培へ賛同する農家との出会いに数年かかったそうですが、中村さんの主旨を理解してくれた、カルロスさんに出会うことができ、この地域でたくさんの農家に賛同されて、今はとても大きな共同体になっているそうです。カルロスさんの人柄やこれまでの実績は多くの人が認めるところで、その存在感はとても大きく、多くの地域や人々がフェア・トレードに関心を寄せはじめました。そして今、ブラジルの街の中にオーガニック・コーヒーのカフェが増えているとのこと。

 

南米でも開発の名の下、鉱山掘削などで、豊かな自然が破壊されています。エクアドル・インタグ地方の人々はこの地の先住民族で森と共に生活してきて、この豊かな森を守るため、より自然に近い森林農法実践のため、手間暇の掛かる有機栽培でコーヒー豆を育てつつ、開発事業者への抗議行動などもしなくてはいけないと、厳しい日々を送っているそうです。

 地元の銀行は先住民族の人たちにはお金を貸さないので、ならば銀行を作ってしまおう!!と、TOSEPANTOMIN(お金はみんなのもの)という銀行を設立。そして、最初に投資する先は、パン屋や手作り民芸品の製作などをスタートさせる女性たちへ。

 

興味深かったのは今まで10数種しか確認できなかった野鳥が、コーヒーの森林農法を始めたら、200種超になった、ということ。現地の環境が改善され、有機農法、森林農法を取り入れることは、地球温暖化を阻止する役目もある。

弱者とは、声なき声=自然。 その自然を守るため、子どもたちに教育が必要、でもそれにはたくさんのお金が必要となる。

 SANEの杉田さんが、飯能のてんたの会(天覧山多峯主山を守る会)代表の浅野さんから聞いた言葉を紹介して下さいました。

“人は自然がなくなってからでないと、そのよさに気が付かない”

確かに失ったり、壊れてから気が付くかもしれない・・・、それでは遅すぎる、っていうこと。壊れた自然はそう簡単には戻らない。

 

エクアドルのこの地域での取り組みである、森林農法という方法は、多種多様な植物、動物が共存していることになる。例えば、森の中でコーヒーの木の隣に、バナナの木、シナモン、スパイスの実がなり、そしてはちみつも採取できる。

自然を守り、人々の暮らし、命も育む。 

生活と仕事が一緒で、本当に素晴らしい取り組みだと思いました。

 

中村さんのお話の後、参加者からいろんな問いがありました。

 

エクアドルのスタディー・ツアーに参加されたことのある方の発言、

今のエクアドルの鉱山で掘り起こされているのは、“銅”だそうで。

何に使うのか、というと、“電気自動車”だそうです。自然に優しい電気自動車、という一般市民のイメージに、ガソリン車から乗り換える人もいるかもしれないけど、自動車会社にとって、売るための戦略。これを見抜く教育の力が必要、というお話でした。

 

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今回はエクアドル、南米のお話しが中心ということでしたが、中村さんは、東ティモールのコーヒー生産者の方たちとつながっていると伺い、是非、お話し会に参加したいと思いました。

 

わたしも今年の3月に、東ティモールのコーヒー産地を訪れたとき、バナナやパパイヤの実が生る木の横に、コーヒーの木が並んでいたことなど思い出しながら、今回の森林栽培を進めている、エクアドルのインタグの生産者と同じところや似たところがあるように感じて、世界全体でこの農法が勧められていくといいな~…なんて感じました。

 

現地の人々の生活は、森と切っても切れない関係。なのに、鉱山開発を進めようとするのは、たぶん日本にいる私たちに全く関係がない、のではなく、この人たちの森を奪うことで、手に入れる“何か、ちょっとした豊かな生活を送るためのモノ”として、手にしてしまっている、もしくはこれからも手に入れてしまうものかもしれません。

森の破壊にストップをかけること、森を守ることは、自分たちの命につながっているということ。

みんなが知ることになったとき、世の中は一体どんなことになっているのかな・・・、今よりはきっと、よくなっていますように・・・!!!

 

 中村さんが地球の裏側までいって、有機栽培のコーヒーを広めたいと願い、その後の運命的なカルロスさんとの出会いがあって、南米・メキシコ、エクアドル、コロンビア、ブラジルと輪が広がっている。  ホンモノとは?その価値を知ってもらい、世の中の仕組みを変えたいと常に行動してきた中村さん。物事を常に深く考え、それを行動されてきたからこそ、いろんな国や地域の人たちと協働で進めてこられたのだな、と思いました。

 

エクアドルの森、東ティモールの森、わたしたちの森をみんなで守って、育てていきたいです。

毎度、とあるマーケットでお隣同士になる、SANEのみなさんと産地の違うコーヒー豆をお互い並べて、出店していて、SANEさんはエクアドル、わたしは東ティモールの豆。

 

これからも“森”を通して、いろんなことを学んでいきたいです。

 

本当にいいお話でした。中村さん、ありがとうございました。

主催者のみなさまもお世話になりました。

 

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